日本の陸上界には、実業団選手とは異なる道を選んだプロ陸上選手たちが存在します。
桐生祥秀、サニブラウン、山縣亮太、田中希実、為末大の5人は、それぞれが独自の戦略で年収1,000万円から1億円超を実現している注目の選手たちです。
彼らの成功の秘訣は競技力だけではありません。
戦略的なスポンサー選択、徹底したブランディング、そして将来を見据えたキャリア設計こそが、プロとして生き抜く鍵となっています。
日本の陸上界には、世界を舞台に活躍する魅力的なプロ選手たちがいます。
彼らは単なるアスリートではなく、それぞれが独自のストーリーと成功の秘訣を持つ「走るエンターテイナー」です。
実業団選手が多数を占める日本の陸上界において、プロとして活動する選手たちは特別な存在と言えるでしょう。
ここでは、現在活躍する代表的なプロ陸上選手5人の年収、経歴、そして成功の背景について詳しく紹介していきます。
まるで陸上界のスター選手図鑑のように、それぞれの魅力と特徴を掘り下げていきましょう。
① 桐生祥秀|日本人初の9秒台スプリンター
桐生祥秀選手は、日本短距離界の歴史を変えた記念すべき選手です。
まさに「ジェット桐生」の愛称通り、風を切って駆け抜ける姿は多くのファンを魅了し続けています。
2017年の9秒98という記録は、まさに「日本陸上界のベルリンの壁崩壊」と言える歴史的瞬間でした。
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桐生祥秀のプロフィール
桐生選手の基本情報をコンパクトにまとめました。意外な経歴にも注目です。
生年月日 | 1995年12月15日 |
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出身地 | 滋賀県彦根市 |
身長・体重 | 175cm・70kg |
所属 | 日本生命 |
マネージメント | アミューズ |
自己ベスト | 100m 9秒98(日本記録) |
桐生祥秀の主要大会成績
リレーでの活躍が光る桐生選手。個人でも常に決勝レベルの実力を誇ります。
年代 | 大会・成績 |
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2016年 | リオ五輪 4×100mリレー銀メダル |
2017年 | 世界陸上ロンドン 4×100mリレー銅メダル |
2019年 | 世界陸上ドーハ 4×100mリレー銅メダル |
2021年 | 東京五輪 4×100mリレー決勝進出 |
2024年 | パリ五輪 4×100mリレー決勝進出 |
桐生選手の年収は、日本生命からの基本給約500万円に加えて、スポンサー収入で年収1,000万円を超えると推定されています。
桐生選手の成功の秘訣は、中学時代から陸上を始めた遅いスタートを、持ち前の努力と才能でカバーしたことです。
小学生時代はサッカーのゴールキーパーという、まさに「陸上界のレアキャラ出身」です。
現在もYouTubeチャンネルを運営するなど、競技以外でも積極的に活動し、ファンとの距離を縮める努力を続けています。
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② サニブラウン・アブデル・ハキーム|グローバルスプリンター
サニブラウン選手は、国際的な視野を持つ次世代のエースです。
ガーナ人の父と日本人の母を持つハーフとして、まさに「世界を股にかけるスプリンター」の名にふさわしい活躍を見せています。
彼の存在は、「日本陸上界のグローバル化の象徴」と言えるでしょう。
サニブラウン「ハプニングもある中で…」東京世界陸上100m&リレーで代表入り「予選からしっかり走れるように」 https://t.co/2GTwDHq5wZ
— TBS NEWS DIG Powered by JNN (@tbsnewsdig) September 2, 2025
サニブラウンのプロフィール
190cmの長身から繰り出されるストライドは、まさに世界レベル。プロ転向も早期決断でした。
生年月日 | 1999年3月6日 |
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出身地 | 東京都 |
身長・体重 | 190cm・83kg |
所属 | 東レ |
マネージメント | UDN SPORTS |
自己ベスト | 100m 9秒97(日本記録) |
サニブラウンの主要大会成績
若くして世界の舞台で結果を残す実力派。特に2022年の世界陸上決勝進出は歴史的快挙でした。
年代 | 大会・成績 |
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2017年 | 世界陸上ロンドン 200m 7位入賞 |
2019年 | 世界陸上ドーハ 4×100mリレー銅メダル |
2021年 | 東京五輪 200m予選敗退 |
2022年 | 世界陸上オレゴン 100m 7位入賞 |
2023年 | 世界陸上ブダペスト 100m 6位入賞 |
年収は1億円を超えると言われており、東レとのグローバルパートナーシップ契約とプーマとのスポンサー契約が主な収入源です。
サニブラウン選手の特徴は、早い段階でのアメリカ留学と国際経験です。
フロリダ大学での経験が、彼の競技力向上と国際感覚の養成に大きく貢献しました。
2022年の世界陸上での決勝進出は、日本人として90年ぶりの快挙で、まさに「陸上界のタイムマシン」のような歴史的瞬間でした。
▼世界を舞台に活躍するサニブラウン選手の強さの秘密は、日々の生活にも隠されています。スプリンターのオフの顔を知るなら、こちらの記事もおすすめです。
【情熱大陸】サニブラウン選手の素顔に迫る!太もも裏の怪我からの復活、大谷翔平も使用する最新トレーニング機器、海外遠征必需品の携帯洗濯機、うどん愛など意外な一面を紹介。9月13日世界陸上2025への挑戦と9秒8台への道筋を詳しく解説します。
③ 山縣亮太|安定と実力を兼ね備えた日本記録保持者
山縣亮太選手は、リオデジャネイロオリンピック4×100mリレー銀メダリストで、100mの日本記録保持者です。
「ジェット山縣」の愛称で親しまれる、安定感抜群のスプリンターです。
日本記録を9秒95まで押し上げた、現在の日本短距離界のエースと言える存在です。
【 #山縣亮太 選手】#TeamSeiko の山縣亮太選手は、
8/10-11に開催されるSANO公認100m記録会/SANOトワイライトゲームズに、
男子100mで出場します🔥山縣選手へのご声援よろしくお願いします🏃 pic.twitter.com/HTBYNPOFBD
— セイコースポーツ (@sports_seiko) August 8, 2025
山縣亮太のプロフィール
未熟児で生まれながら世界トップレベルまで登り詰めた、まさに「奇跡のランナー」です。
生年月日 | 1992年6月10日 |
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出身地 | 広島県広島市 |
身長・体重 | 169cm・68kg |
所属 | セイコーホールディングス |
自己ベスト | 100m 9秒95(日本記録) |
山縣亮太の主要大会成績
東京五輪では日本選手団主将を務めるなど、人格面でも高く評価されています。
年代 | 大会・成績 |
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2016年 | リオ五輪 4×100mリレー銀メダル |
2017年 | 世界陸上ロンドン 4×100mリレー銅メダル |
2018年 | アジア大会 100m銅メダル、4×100mリレー金メダル |
2021年 | 東京五輪 100m準決勝進出(日本選手団主将) |
2024年 | パリ五輪 4×100mリレー決勝進出 |
年収は推定で約1,000万円から2,000万円とされており、セイコーホールディングスからの基本給に加えてスポンサー収入が大きな割合を占めています。
山縣選手の特徴は、企業所属でありながらトップレベルの成績を維持し続けていることです。
未熟児で生まれ「生きるか、死ぬか」という状態から世界トップレベルの選手になったストーリーは、まさに「陸上界のシンデレラストーリー」です。
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④ 田中希実|中長距離界の新星プロ選手
田中希実選手は、女子1000、1500、3000m日本記録保持者で、2023年からニューバランス所属のプロ選手として活動しています。
「中長距離界のエース」として、日本女子の新たな可能性を切り拓く選手です。
若くしてプロ転向を決断した、勇気ある挑戦者でもあります。
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田中希実のプロフィール
153cmの小柄な体から生み出されるスピードは、まさに「小さな巨人」と呼ぶにふさわしいものです。
生年月日 | 1999年9月4日 |
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出身地 | 兵庫県 |
身長・体重 | 153cm・43kg |
所属 | ニューバランス |
自己ベスト | 1500m 3分50秒73(日本記録) |
田中希実の主要大会成績
東京五輪8位入賞を皮切りに、世界の舞台で常に結果を残し続けています。
年代 | 大会・成績 |
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2021年 | 東京五輪 1500m 8位入賞 |
2022年 | 世界陸上オレゴン 1500m 9位 |
2023年 | 世界陸上ブダペスト 1500m 7位 |
2024年 | パリ五輪 1500m・5000m出場 |
2025年 | 世界室内陸上 3000m日本記録更新 |
田中選手の場合、ニューバランスとの契約により年収は推定1,000万円以上と考えられます。
田中選手の成功の秘訣は、早い段階でのプロ意識と世界基準への挑戦です。
2023年のプロ転向により、実業団の制約から解放され、より自由度の高いトレーニング環境を手に入れました。
彼女の決断は、「日本女子中長距離界の革命」と言える画期的な出来事でした。
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⑤ 為末大|レジェンドが築いたプロ選手の道
為末大さんは、陸上競技・男子400mハードルの日本記録(47秒89)を持ち、シドニー、アテネ、北京と過去3度に渡り五輪に出場しました。
為末大さんは、日本プロ陸上選手の先駆者として道を切り拓いた伝説的存在です。
「侍ハードラー」の異名通り、まさに「陸上界のサムライ」として日本の道を世界に示しました。
【「抜群の成果を出す人」と優秀なのに「成果が出せない人」のたった1つの違い〈元陸上選手・為末大が教える〉】
オリンピックに3大会連続で出場し、男子400mハードルの日本記録保持者である為末大さんに聞きました。https://t.co/hauxxqcf1W— ダイヤモンド・オンライン (@dol_editors) August 31, 2025
為末大のプロフィール
現役時代は「走る哲学者」として親しまれ、現在は経営者として活躍しています。
生年月日 | 1978年5月3日 |
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出身地 | 広島県 |
身長・体重 | 170cm・65kg |
引退年 | 2012年 |
自己ベスト | 400mH 47秒89(日本記録) |
為末大の主要大会成績
世界選手権で2度の銅メダルを獲得するなど、日本ハードル界の黄金時代を築きました。
年代 | 大会・成績 |
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2000年 | シドニー五輪 準決勝進出 |
2001年 | 世界陸上エドモントン 400mH銅メダル |
2004年 | アテネ五輪 準決勝進出 |
2005年 | 世界陸上ヘルシンキ 400mH銅メダル |
2008年 | 北京五輪 準決勝進出 |
現在は株式会社Deportare PartnersのCEOとして、アスリートのセカンドキャリア支援事業を展開しています。
為末さんの最大の功績は、「プロ陸上選手という選択肢を日本に根付かせたこと」です。
引退後も継続的に陸上界に貢献し、後輩選手たちの道筋を作り続けているレジェンドです。
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プロ選手5人の共通する成功要因
ここでは、桐生祥秀、サニブラウン、山縣亮太、田中希実、為末大の5人から見えてくる成功パターンを詳しく分析していきます。
彼らの成功には偶然ではない、明確な共通要因が存在します。
①徹底したプロ意識と自己管理
プロ陸上選手として成功する最も重要な要素は、「結果に対する責任感」です。
5人の選手に共通するのは、競技結果だけでなく日常生活すべてにおけるプロ意識の高さです。
桐生選手のYouTube活動や山縣選手の料理、田中選手のプロ転向決断など、それぞれが競技外でも自分をブランド化する努力を怠りません。
特に重要なのは、自己管理能力の高さです。
5人とも長期にわたって高いパフォーマンスを維持し続けており、これは徹底した体調管理とメンタルコントロールの賜物です。
②戦略的なスポンサー選択とブランディング
成功するプロ選手は、スポンサー契約を単なる資金調達ではなく、「戦略的パートナーシップ」として捉えています。
各選手のスポンサー選択を見ると、それぞれが自分の価値観や将来ビジョンに合致するパートナーを選んでいることが分かります。
効果的なブランディング戦略として、SNSやメディア露出を通じて自分の人間性を発信し、競技成績以外での価値創造を行っています。
まさに「陸上界のインフルエンサー」として、競技とビジネスを両立させています。
③セカンドキャリアへの早期準備
最も差がつくのが、引退後の人生設計への取り組みです。
為末選手は引退と同時に「為末大学」を立ち上げ、現在は会社のCEOとして活躍しています。
田中選手も23歳という若さでプロ転向を決断し、世界基準でのキャリア構築を意識した選択をしています。
成功する選手の共通点は、現役中からの人脈形成、競技外スキルの習得、引退後のビジョンの明確化、そして社会との接点の維持です。
逆に成功する選手は、現役時代から謙虚さを忘れず、常に学び続ける姿勢を維持しています。
これら3つの要因を意識的に実践することで、プロ陸上選手としての成功確率は大幅に向上します。
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まとめ
日本のプロ陸上選手5人の分析から見えてきたのは、単なる競技力だけではプロとして生き残れない現実です。
桐生祥秀、サニブラウン、山縣亮太、田中希実、為末大の5人は、それぞれ異なるアプローチながら、プロ意識・ブランディング・セカンドキャリア準備という3つの成功要因を実践しています。
年収面では1,000万円から1億円超まで幅がありますが、全員に共通するのは競技成績とビジネス感覚を両立させていることです。
これからプロ陸上選手を目指す人は、競技力向上と並行してこれらの要素を意識的に育てていくことが重要でしょう。
日本の陸上界にとって、彼らの存在は単なる記録更新以上の価値を持っています。
後輩選手たちにとっての道標として、プロ陸上選手という選択肢の可能性を広げ続けている5人の今後の活躍にも注目していきたいですね。
まさに彼らは「陸上界のパイオニア」として、新たな時代を切り拓いているのです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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